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大型建物の基礎データ

近江の大型建物の位置づけを知るために、先ずは全国の大型建物の所在と分布を調べました。
全国の大型建物を概観したのち、近江の大型建物をまとめ、全国との対比の中で近江の特徴を
浮かび上がらせることにします。
元データ
大型建物の調査はいろいろな研究者によって行われており、次の資料をベースとして使いました。

 @日本原始古代の住居建築(宮本長二郎 1996)
 A弥生の祭りと大型建物資料集(池上曾根遺跡整備委員会 )
 B弥生の大型建物とその展開(廣瀬和雄・伊庭功 編 2006)
 C独立棟持柱建物と祖霊祭祀(設楽博巳 2009)
 D弥生・古墳時代の独立棟持柱建物に関する考察(山下優介 2015)
CDの資料には独立棟持柱建物の一覧表がまとめてあり、これをアップデートしてこのホームページの基礎データとしています。
独立棟持柱建物以外の大型建物のデータはまとまったものがなかったので、整理統合するとともに出来る範囲でアップデートして基礎データとしています。
「独立棟持柱建物」と「大型・特殊建物」の2つに区分
CDの資料は、独立棟持柱建物の基礎データとしてまとまっており、このHPでも「独立棟柱建物」とその他の「大型・特殊建物」の2つに分けた方が整理し易いので、この2つに区分してまとめています。
近接棟持柱建物はたまたま柱の位置がずれて「近接」となった可能性があり、CDの資料では疑わしい建物は除かれています。このため本HPでは近接棟持柱建物は「大型・特殊建物」に入れています。
本HPでは弥生時代を対象としていますが、古墳時代初頭(庄内期)は弥生時代の建物の名残を持つとともに、古墳時代の方形区画と豪族の居館の始まりでもあって、この時期のデータは収集し整理しています。
対象とする「大型建物」は
前節で大型建物の定義を述べましたが、上に挙げた資料は建物サイズによる選択だけではなく、 「基礎知識/用語の定義」のケース2の「特別な目的に使用される特殊な形状の建物」も対象としています。 
本HPも元データに従って資料を扱うので、ケース2の定義に準拠することになります。
新しく採集した建物データは、調査報告書や論文の著者の判定(大型、近接棟持柱など)をそのまま採用しています。
新規データやCD中には「これが独立棟持柱建物?」と感じるものもありますが、著者の判定を尊重しています。

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