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各地区の建物と特徴
これまで大型建物を出土した遺跡分布や府県別の建物の規模を説明しましたが、もう少し具体的に どのような建物が、どの地域で見つかっているのか見てみます。
データのまとめ方
地域別(九州、中国・四国、近畿、近江、東海・東日本)、時期別(弥生時代前期、中期、後期、古墳時代初頭)に建物の平面図を示します。
図の横軸方向には、建物の平面形式で次の3つに区分しています。
   @独立棟持柱建物  A梁間一間の建物  B多梁間建物
この建物平面形式の地域・時代別分布図は、池上曾根遺跡整備委員会が作成した「弥生のまつりと大型建物 資料集」をベースとし、大幅に拡充したものです。
池上曾根遺跡整備委員会が、平面形式を上記3タイプに分けたのは、全国的に大型建物を見ると、独立棟持柱建物が多いということです。また、梁間一間(資料により、梁行一間とも表示)の大型建物も多いということを意味します(独立棟持柱建物も梁間一間ですが別扱い)。
梁間一間×桁行1〜3間の小型建物は高床倉庫と言われていますが、桁行4〜6〜となって大型化すると、単なる倉庫ではなく、共用の建物とか祭祀用の付帯設備に使われたようです。
ただ、注意を要するのは、桁行が増えても柱が細く間隔も狭いものがあります。これは高床式ではなく平地式とされています。
この分布図では、独立棟持柱建物には青色で着色しています。近接棟持柱建物は「大型・特殊建物」に入れていますが、たまたま柱がずれたのではなく、明らかに梁から離して棟持柱を付けたと認識できる場合があるので薄紫色で表示しています。
同じ場所で建替えている建物は、位置関係も意味があるので、異なる線の色で示しています。
基礎データにある全ての建物の平面図を示すことはできないので、平面図のしっかりした代表的な建物や重要な意味を持つ建物を示しています。 

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