近江の大型建物の重み付け分布
「全国の大型建物の概観」のところで、建物の大きさを加味した面積規模で各県を比較しました。
上の表で遺跡間での出土棟数は分かるものの、大きさや立派さ(重厚さ、荘厳さなど)を加味した比較をしてみます。
建物の評価方法
全国概観では建物の面積で重み付けをしました。
ここでは、面積と柱の太さ、建物の形式などを考慮してみます。
【柱穴の大きさ】
建物の重厚さ、荘厳さは実物がないと分からないのですが、柱の太さが一つの尺度になると考えます。柱の太さも正確には分からないのですが、遺構図には柱穴の位置と大きさを記しています。この柱穴サイズを使い評点とします。
柱穴評点 大:1.5 中:1 小:0.7 |
柱穴評点と建物のイメージ (CG:小谷正澄、田口一宏)
【建物形式】
建物の形式も重厚さの要素です。平地式:0.7 高床式:1 楼閣:1.5
【総合評点】
面積/10×柱穴評点×建物形式評点 として計算建物の評価結果
総合評価点をまとめます。
(図:田口一宏) |
遺跡名 | 建物形式 | 合計点 | ||
独立棟持柱 | 大型・特殊 | 竪穴・壁立 | ||
針江川北遺跡 | 3 | 3 | ||
大塚遺跡 | 2 | 2 | ||
黒田遺跡 | 2 | 2 | ||
稲部遺跡 | 1 | 1 | ||
垣見北遺跡 | 2 | 2 | ||
下之郷遺跡 | 10 | 37 | 20 | 67 |
伊勢遺跡 | 38 | 43 | 13 | 94 |
下長遺跡 | 8 | 8 | ||
横江遺跡 | 1 | 1 | ||
下鈎遺跡 | 14 | 14 | ||
十里遺跡 | 1 | 1 | ||
中兵庫遺跡 | 1 | 1 |